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第4章 地震による予想最大損失





4.現状の建物耐震性能の評価


本建物の現状の耐震性能に関して図面等から定性的に判断し、耐震予備評価表としてまとめたものを表4-1に示す。また、構造図による柱断面形状及び壁断面から、当社作成の簡易診断システムにより本建物の耐震性能を構造耐震指標(Is)として定量的に評価する。 耐震安全が最も劣ると思われる1階について検討を行い、Is値の評価を表4-2~表4-3に示す。これらの結果に基づき、本建物の耐震性能を以下のように判断する。


4.1 予備評価

表 4-1 既存RC造・SRC造建物の耐震予備評価表
一次調査表、設計図書及び計算書等に基づき概略的な耐震性のランク付けを行います。該当する各項目に■を記入し、予備診断評価を行った結果を基に耐震診断の必要性を検討する資料にします。一般的に評価項目1~3で行いますが、一次調査等の建物現状把握が十分できる場合は4についても判断資料として下さい。

 
耐震性が十分優れている

A,Cランクの中間で詳細な耐震性の検討が必要

耐震性に乏しく、ある程度の被害が予想される
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1 準拠した規準
設計年度1989年
竣工年度1991年
■新基準(1981 年施行令改訂)で設計
□建築センター評定、評価を取得
□動的解析等で特に検討を実施
□1971 年施行令改訂に準拠した設計
□柱の配筋量、せん断設計法は上記基規準に準拠して設計
□1971 年(RC 規準)、1975 年(SRC 規準)以前の基規準で設計
□柱の帯筋間隔が100ピッチ以上
 
2 有効な鉛直部材の配置 ■柱及び壁が十分配置されている
□壁式構造又はそれに近い壁量がある
□Aランクほど柱、壁が十分にない
□極短柱の部材がある
□有効な鉛直部材が少ない
□極短柱の部材が耐震性に大きく影響している
 
3 建物形状 平面・断面剛性 □偏心はほとんどない
□偏心は見られるが偏心率を考慮した保有耐力の検討がされている
□上下層の(剛/重)比の影響はほとんどない
■部分的に偏心の影響が想定される階がある
■各階の階高や柱断面にバラツキが見られる
□明らかに偏心の影響が考えられる
□上下層の(剛/重)比のバランスが非常に悪い
 
平面・断面形状 □平面形状は整形
□吹抜けなし
□ピロティなし
□ほぼ整形だが、突出部がある
■一部吹抜けがある
□全てピロティの階あり
□不整形で辺長比やくびれが大きい
■吹抜けの偏在あり
■ピロティの偏在あり
 
4 建物の使用経歴 建物年数
老 朽 化
用 途
被災経験
■築20年未満
□用途変更、増改等なし
□火災その他被災経験なし
□化学薬品等の使用経歴なし
□築20年以上
□Cランクほどの使用履歴による影響は少ない
□火害等の経験はあるが痕跡目立たず
□築30年以上
□用途変更、荷重増加、耐震要素の撤去あり
□火害等の経験があり、痕跡がみられる
□化学薬品等を使用中でコンクリートの変質あり
 
総 合 評 価 本建物は1988年に設計され、1981年に改訂された新耐震設計規準に準拠している。SRC造の耐震壁を有するラーメン構造である。平面形状は不整形である。SRC柱の鉄骨は、充腹型断面で地下階まで延長されている。

4.2 簡易診断

表 4-2 簡易診断(1 階-X 方向)
簡易診断(1 階-X 方向)

表 4-3 簡易診断(1 階-Y方向)
簡易診断(1 階-Y方向)